2024-02-05
買主にとってのホームインスペクション!
特に、中古住宅購入を検討されている場合、その住宅がどういう状況なのか、知っておきたいのは当然のことです。
令和2年4月に施行された改正民法で、これまでの瑕疵担保責任に変わり契約不適合責任が制定され、中古住宅を買った側(買主)が「買う約束をした物と現物が違う」という請求をする権利が増えました。これにより、買主が今まで以上に保護されることにはなりましたが、不具合がないに越したことはありません。
特に、個人の方が売主となる売買仲介取引の場合には、不具合についての補償が受けられない場合も多々あります。
そのため、既存住宅の状況を知ることができるホームインスペクションの重要性が増してきています。
その理由を買主にフォーカスして、ホームインスペクションについて解説します。
1、既存住宅の状況を知ることが大切
ホームインスペクション(既存住宅状況調査)によって、建物の構造や設備に潜む潜在的な問題が発見されることがあります。これが軽微なものであれば、購入希望者から価格交渉や修繕要求を行うことになりますが、重大な不具合が発見されると、慎重になって購入をやめてしまう可能性があります。
逆に、事前に不具合が見つかることで、購入希望者はリフォームやメンテナンスを見込んだ資金計画を検討することができます。内装等、何かしらのリフォームをしてから入居される方が多いため、直せるものなら直せばよいと切り替えやすくなるでしょう。表面的なリフォームだけにならないよう、購入希望者は建物の状況を把握することをお勧めします。
2、ホームインスペクションは本当に意味があるのか?
ホームインスペクション(既存住宅状況調査)は、一次的なインスペクションとして、あえて目視、計測、非破壊検査としています。「それで意味があるのか?」という声も多く聞かれますが、これは素人目に発見できない劣化や不具合を建築のプロの目で見極めることに特化しているからです。
中古住宅という大きな買い物を検討しているあなたも、MLBドジャース球団が大谷選手や山本投手獲得前に行ったメディカルチェックをしてみるのも手ではないでしょうか。簡単なメディカルチェックであっても、専門家の目で見れば不具合を見つけることができ、二次的なインスペクション(精密検査)を経て、性能向上インスペクション(治療や手術)につながっていくからです。皆さんが、町の定期健診で病が見つかり、病院で精密検査、入院、手術と進む流れと何ら変わりはないのです。自分の体には、表面的な定期健診を受けるのに、人生で一番高い買い物と言われる住宅を購入するのにメディカルチェックを受けない、その選択には疑問を感じてしまいます。
3、誰が行うべきか
本来は、自分が購入しようとしている住宅のメディカルチェックなので、自己負担であっても調査することをお勧めします。何もしないで購入するリスクと比べれば、十分に価値ある選択だと思われます。
理想は購入前ですが、購入後、リフォームの一環として行ってもよいと思います。買主には、契約不適合責任による修補請求や損害賠償請求等が認められているからです。
でも、売主に相談してみるのも手でしょう。
契約不適合責任の制定により、売主にとっても負わなければならない責任が増えています。不具合は見つからなければよいなんて逃げ得にはならないので、賢明な売主であれば調査を選択するはずです。
売主、買主のどちらが行うにしろ、ホームインスペクションを行い、その結果に基づき不具合の有無や修繕の必要性を正確に評価し、透明かつ誠実なコミュニケーションを通じて売主、買主双方で話し合い、トラブルのない取引につなげていけばよいのです。どちらが行っても双方にメリットがあり、メリットの方が大きいと思われます。
4、まとめ
まずは、不動産取引をするのであれば、誰のためのホームインスペクションなのかを考え、行動してもらえれば、トラブルのない安心できる不動産取引になるはずです。
ちなみに、ホームインスペクションの費用は、一般的な木造戸建て(延べ床面積120㎡程度)で約7万円です。山梨県では、調査費用の1/2を助成して(上限5万円)います。
ホームインスペクション(既存住宅状況調査)を活用し、透明性の高い取引、早期取引に繋げてみてはいかがでしょうか。
(株)ミライエステート山梨では、特に中古住宅の売買の際には、ホームインスペクションの実施を力を入れてご紹介しています。
ホームインスペクターの資格を持った設計士さんのご紹介から、調査の段取りまでお手伝いいたします。
売却を検討している住宅があるけど、「どうなんだろう?」といったご心配があれば、お気軽にご相談ください。
昭和町・甲斐市周辺の不動産売買のご相談は、(株)ミライエステート山梨まで、お気軽にどうぞ。
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