2024-06-23
「持ち家」を賃貸にする方法とは?そのメリット・デメリットは?!

例えば、「急な転勤が決まった」「親の介護で親と住むことになった」「親から家を相続した」など、「持ち家」が空き家になるケースは様々です。
そんな時、売却せず賃貸にすると、長期的に安定収入が得られたり、将来的にまた住むこともできるなど、さまざまなメリットがあります。
ここでは、「持ち家」を賃貸にする方法やメリット・デメリットについて紹介していきます。
1、「持ち家」を賃貸する方法
自分の「持ち家」である一軒家を賃貸に出し、家賃収入を得たいと考える方もいらっしゃいます。
その場合、賃貸に出す方法は次のような流れで進めていきます。
①どのように管理するか、管理方法の決定
②査定を依頼し、賃料と不動産会社を決定
③契約方法や募集条件を決定し、入居者を募集
④借り手の内見、入居審査後に賃貸借契約締結
⑤賃貸管理をしていく
①管理方法の決定
まず、最初に決めることは、賃貸管理方法です。
まず、「管理会社に委託する方法」と「自分で管理する方法」の2種類があります。
管理会社に委託すれば、費用は掛かりますが適切に管理してもらえ、自分の負担は軽減できます。
一方、自分で管理する方法は、手間は掛かりますが、その分、費用は掛かりません。また、賃貸物件のオーナー業に興味がある場合は、自分の管理経験を積み上げることができます。
どちらの方法も一長一短があるので、お好きな方をお選びください。
②査定を依頼し、賃料と不動産会社を決定
次に、いくつかの不動産会社に賃料査定を依頼し、契約する不動産会社を選びます。
賃料が高いと自分の利益は増えますが、入居者が入りにくくなります。
持ち家の立地するエリアや築年数、家賃相場などを総合的に考慮して、妥当な金額を提示してくれる会社を選びましょう。
また、管理手数料や管理内容は会社によっても異なるため、単に金額だけで選ぶのではなく、サービスの良し悪しや担当者との相性も判断材料にすることが重要です。
③契約方法や募集条件を決定し、入居者を募集
賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。
「定期借家契約」は、契約更新なしで契約期間満了まで入居できる方法です。
また、「普通借家契約」は、入居者が希望する限り契約更新可能で、契約が続く限り入居を続けられます。
この2つにも一長一短がありますので、「持ち家」に戻る可能性があれば「定期借家契約」、戻る予定がなければ「普通借家契約」で良いでしょう。
契約方法が決まれば、家賃・敷金・礼金・ペットの可否・駐車場の利用など、募集条件を決めていきましょう。
一通りの内容が決まったら、入居者の募集を開始します。
④借り手の内見、入居審査後に賃貸借契約締結
入居者の募集を開始し、希望者が現れたら内見をしてもらいます。
そして、申し込みが入れば、家賃の支払い能力など入居審査を行い、賃貸借契約を締結します。
業務委託していれば、内見は管理会社が対応してくれますが、自己管理なら自ら案内や整備、清掃などを行わなくてはなりません。
ご自身の負担が大きくなります。
⑤賃貸管理をしていく
入居日に物件の鍵を引き渡し、賃貸が開始となります。
管理を不動産会社に任せている場合は、入居者への対応はほとんどを不動産会社で行ってくれます。
オーナーに直接確認すべき内容は、電話等で連絡がくるので、一定の権限を持たせて管理を任せておけば安心です。
自己管理であれば、不動産会社行うことをオーナーが行うことになります。
2、「持ち家」を賃貸にするメリット
メリット① 家賃収入を得られる
「持ち家」を賃貸にする最大のメリットといえば、やはり家賃による安定的な収入が得られることです。
住宅ローンを返済中であれば、銀行に承諾してもらう必要がありますが、家賃収入をローンの返済に回せる場合もあります。
うまく家賃収入でローンを完済することができれば、老後に向け安定的な収入源として、非常に大きな役割を果たすでしょう。
メリット② いずれ戻ることもできる
住宅ローンを返済中で、「持ち家」を賃貸にする場合の多くは、一時的な転勤であったり、親の介護だったりします。
せっかく手に入れたマイホームを完全に手放すのにはちょっと抵抗があるという方は、売却せず賃貸に出すことで、自分名義のままその家を所有し続けることができます。
そうすることで、転勤が終わったときや、また将来その家に戻りたいと思ったときに、再びその家に戻って住むことができます。
銀行も承諾するのに、いずれ戻るかどうかがポイントになります。
なぜなら、住宅ローンはアパートローンと違い、金利も安く、期間も長く設定された「自分たちが住む住宅のためのローン」だからです。
そのため、銀行の承諾が得られない場合は、一括返済を求められたり、金利が高く期間が短いアパートローンへ借り換えを求められたり、訴えられたりするので、注意しましょう。
メリット③ 建物の劣化を防げる
建物は、空き家しておくと、痛みの進行が早くなってしまいます。
空き家の状態で建物を維持していくには、換気をしたり、通水をしたり、掃除等、手間をかけるか、費用をかけて管理する必要があります。
しかし、貸家にして人が住むことで、換気や掃除などの管理をしてもらえるので、痛みの進行を遅らせることができます。
ただし、使用感やキズ、壊れる箇所が出てくることもあります。
こちらも、一長一短があります。
3、「持ち家」を賃貸にするデメリット
持ち家を賃貸にすると、良い面も悪い面もあります。
どちらも理解することが重要です。
デメリット① 借り手がつかない期間が長くなる場合も
いざ貸そうとしても、すぐに借り手が見つかるとは限りません。
特に、一軒家の場合は、ファミリー層がターゲットになるので、周囲の環境や駅、学校など、建物以外の立地条件も重要になってきます。
賃貸物件の場合、新しい物件は人気が高く、相続したような戸建物件は、なかなか難しいのが現状です。
借り手を見つけるには、家賃を相場より下げるなど工夫が必要になってきます。
もし、色々手を尽くしても借り手が見つからなかった場合、空ける期間が比較的短かければ、そのまま空き家にしておくのも手です。
戻ろうとした時に、戻れない可能性もあります。
また、10年以上長い期間空いてしまうのであれば、思い切って売却する方が良い可能性があります。
物件の資産価値は、当然、年数が経てば経つほど下がっていってしまうからです。
デメリット② 「空き家」であることはリスク
なかなか借り手が見つからないという場合、当然、家賃による収入はありません。
しかも、空いている間の維持、管理、固定資産税、都市計画税といった税金の支払い、ローンの返済が残っている場合にはその返済といった、さまざまな経済的負担が掛かってしまいます。
長期になればなるほど建物の劣化が進んで建物の価値が下がり、借り手が更に見つかりにくくなります。
加えて、劣化の原状回復に大きな費用が掛かってしまったりと、「空き家」であることはリスクそのものなのです。
デメリット③ オーナー業は確定申告をしなくてはならない
一般的に、サラリーマンは会社の年末調整で申告手続きをしているので、自分で税務署に行って手続きをする必要がありません。
おそらく、家を買って住宅ローン控除の手続きをしに確定申告に行く以外、確定申告の経験をしたことがない方も多いと思います。
しかし、賃貸業のオーナーとして収入を得ている場合には、給与とは別の所得となるので、個別に確定申告をする必要があります。
所得の計算をして書類に記入し、期限内に提出しなくてはならないので、慣れない人には少し面倒な手続きになります。
それほど難しい計算ではないので、心配する必要はありません。
また、マイナンバーカードをお持ちであれば、税務署に行かなくても申告できる方法もありますので、利用されるのも手です。
4、住宅ローンが残っている場合でも貸家にできるの?
前記のように、ローンの借入先に承諾を得ないまま「持ち家」を貸家にしてしまうと契約違反となり、最悪の場合、刑事告訴されて詐欺罪に問われる可能性もあります。
基本、住宅ローンは居住目的で家や土地の購入費用を借入するものなので、それ以外には利用することができません。
しかし、条件によっては賃貸にすることが可能になります。
どういったときに賃貸にできるのか、借入先別の対応方法について解説いたします。
①【銀行】の場合
借入先が【銀行】の場合、入所者にやむを得ない事情ができて、「持ち家」に住めなくなってしまった場合に限り、賃貸にすることができます。
例えば、「突然の事例で転勤になってしまった」「両親の介護をしなくてはならなくなった」などが挙げられます。
全ての銀行が対応してくれるわけではありませんが、前記のような理由であれば、条件付き、又は、無条件で賃貸を許可してくれる可能性は高いでしょう。
他にも、ご自分ではどうにもならない事情で家を空けなくてはいけなくなったり、いずれ戻る予定であったりした場合には、一度、銀行の担当者に相談するようにしましょう。
②【その他民間の金融機関】の場合
その他民間の金融機関の場合、その多くは現行の住宅ローンから賃貸住宅向けローンに変わらなければなりません。
ちなみに、この2つのローンの違いは、まず、金利の違いです。
いわゆる住宅ローンは、自分で住むための購入費用のため、金利が優遇され、WEB申し込みの変動金利で、およそ0.3%程度からと低金利で借りることができます。
しかし、賃貸住宅向けローンの場合、自分で住むためではなく、投資用不動産の購入費用となるので、金利がおよそ3%~4%と非常に高くなってしまいます。
返済額が大きく変わりますので、十分に検討する必要があります。
③【住宅金融支援機構】の場合
住宅金融支援機構で住宅ローンを組んでいる場合は、原則、民間の金融機関で借り換えることになります。
フラット35などは、申し込んだ本人またはその親族が住む住宅の建設、購入資金の使用に限られているので、賃貸物件に利用することができません。
ただし、特別な事情があり、住宅の管理者を選定して、住まない期間を3年以内とする条件をクリアできれば、継続して利用することができます。
定期的に、本人もしくはその親族が実際に住んでいるかの確認が入ります。
仮に、何も言わずに賃貸にしていたことがわかった時は、借入金全額の一括返済を要求されますので注意しましょう。
5、「持ち家」を賃貸にする場合の注意点
住宅ローン以外にも、「持ち家」を貸家にする場合に注意すべき点がいくつかあります。
①「定期借家契約」を選びましょう
いずれ戻ってきて住むことを考えている場合、「定期借家契約」を選びましょう。「定期借家契約」は、契約締結時に定めた期間で物件を明け渡してもらえる契約なので、計画的に自宅に戻ることができます。
もう一つの「普通借家契約」は、契約期間が満了しても正当事由がない限り、貸主側から賃貸借契約の解除、拒絶はできなくなっています。
「持ち家」に戻る予定のない人は、「普通借家契約」でも問題ありません。
ご自身の人生設計にあった契約形態を選んでください。
②借り入れローンの見直し
「持ち家」を賃貸にすることによって、ローンの返済額が増える場合があります。
計画的な返済ができるのかどうか、しっかりと見直しておきましょう。
前記のように、賃貸住宅向けローンは、住宅ローンに比べて金利が非常に高く、返済期間も短くなってしまうので、返済額が大幅に増えてしまう可能性があります。
まず、家賃収入がある場合も、返済額に見合っているのか、十分に検討する必要があります。
また、家賃収入がある場合は大丈夫でも、常に入居者がいるとは限らないため、入居者がいない場合の負担は大きくなります。
このようなリスクを考慮に入れながら、無理なく返済できるよう、十分に検討しましょう。
③初期費用に注意
「持ち家」を賃貸にするための初期費用も色々かかるので注意しましょう。
築年数が経ち老朽化が目立つ物件は、なかなか借り手がつかないので、大がかりなリフォームが必要になる場合があります。
また、賃貸住宅ローンに組み替える際に、様々な手数料もかかってきます。
抵当権費用、印紙代、繰り上げ返済手数料など、諸経費だけでもおよそ30万~80万円程度かかってしまいます。
初期費用も、しっかり算出しておきましょう。
④知り合いに貸す場合も取り決めはしておく
「持ち家」を友人や知人に貸し出す場合も、契約はしっかりと行い、きちんと取り決める必要があります。
なぜなら、友人・知人に貸し出すと、結構な確率でトラブルになるケースがあるからです。
例えば、期日通りに返却してもらえない、勝手にリフォームされている、自宅の設備が壊れているなどです。
こうしたトラブルを防ぐためにも、貸し出す際には不動産会社の仲介の下、契約書で細かな取り決めを行いましょう。
6、失敗しない賃貸経営をするには?
ここまで、「持ち家」を賃貸にする方法について見てきました。
諸事情により、自宅を離れなくてはならない方も、様々な条件はありますが、自宅を賃貸に出すことで毎月家賃収入が得られることは、大変魅力的です。
失敗しない賃貸経営をするには、リスクをしっかり把握し、仮に問題が発生しても、適切に対応していくことが大切です。
賃貸経営に行き詰った時は、売却することも一つの選択肢として検討しましょう。
「持ち家を賃貸にしたい」ことについて、疑問や不安点がございましたら、お気軽にご相談ください。
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